中学生が飛鳥クエストを体験!現地レポート
- 林和重
- 5月1日
- 読了時間: 4分
更新日:5月7日

4月23日(水)。「謎解き冒険 飛鳥クエスト」は、これまでにない大人数の冒険者を迎えました。奈良学園中学校の2年の生徒160名、引率の先生が9名。当日の模様を記録するお手伝いがてら、現地に赴いた私も、明日香村初体験、飛鳥クエスト初体験でした。
飛鳥クエストには、外出困難な方、難病の方が、自宅等からリモートで、未来的な案内役「トビィ」として、現場のスタッフと一緒に飛鳥クエストを盛り上げるお仕事があり、今回は、宇都宮在住のALS患者の方がオンラインで参加されました。
一方、プレイヤーである「冒険者」は、かならず現地に行かなければ、飛鳥クエストで遊ぶことはできません。予約を入れ、当日、交通機関を乗り継ぎ、直前まで明かされないクイズへのチャレンジを前に、期待と不安、平たく言えば「わくわく」を味わっている。すでに、ここから、飛鳥クエストは始まっているのでしょう。
朝の早い時間は雨が降っていました。ひとまず上がったあとも、時折、小雨のぱらつく空模様。スタート地点の「芝生広場」で、ルールなどのレクチャーがあります。進行は、中学の先生で担っておられた部分、飛鳥クエストの岡村さんが引き継がれた部分があり、160名の生徒さんは、4名~8名でチームを組み、チームリーダーがみんなを引っ張っていきます。
飛鳥クエストの特長の一つである、スマートフォンやタブレットを利用したAR(拡張現実)が今回利用できないアクシデントがありつつも、「ここは皆さんの実力で飛鳥クエストを解いてほしい!」との、先生からの力強い鼓舞を受けて、冒険開始。
私は、中尾山古墳、そして、飛鳥宮跡、おもに、この2か所で、皆さんの探求される様子を拝見することができました。というのも、最初のポイントである中尾山古墳のあと、甘樫丘へ移動される皆さんに、私の歩きでは、まったく追いついていけなかったのです。万葉文化館お隣のアスカムで、飛鳥クエストのスタッフの車井さんとお昼ご飯をご一緒してお話を伺うなかで、超上級編の飛鳥クエストが、大人が(私が?)歩くには、なかなかきついコースだと思い知ったしだいです。(初級〜上級では、子供も大人もボーナスミッションを遊んでいるうちに歩いてしまうそうです。)
スタートポイント(芝生広場)に引き返すためにバス停に立っていた時(じつは、一時的に迷子になっていました!)、チームで声をかけあい、ミッション継続中の冒険者たち数組が目の前を通っていかれました。
飛鳥クエストは、一緒にチャレンジする仲間と力を合わせることで、より楽しいものになる。飛鳥クエストのミッションは、実際に、その場所に行かなければなりません。飛鳥宮跡のミッションは、実際に飛鳥宮跡まで足を運ばなければ解けないのです。
(飛鳥宮跡のボーナスチャレンジは「乙巳の変の再現写真を撮ればクリア」というもので、現地で、撮影のために一生懸命それぞれが中大兄皇子と蘇我入鹿の役になり、再現を演じている冒険者たちの姿を見ることができました)
ARなどのデジタルを駆使しながらも、飛鳥クエストは、とてもアナログで体験を重視するなものなのだと感じます。実際にその距離を歩かなければ得られない。体感することで得られる楽しさ。充足感。
打ち合わせ、段取りの部分でも、参加する冒険者の皆さんが作っていかなければならない部分が少なからずあり、「そこにあるもの」を、ただ受け取るだけでは味わえない楽しさはあったんじゃないかと想像します。
そんな半日を過ごされた皆さんだからこそ、スタート地点の芝生広場に戻っての「答え合わせ」。岡村さんがクイズの答えを読み上げるたび、一喜一憂する皆さんの声。ほんとうに盛り上がっていたと思います。

「答え合わせ」でも進行を担ってくださった先生、生徒さんが持ってくるボーナスチャレンジの写真を手分けしてチェックされていた先生方も、ほんとうにお疲れさまでした。そして、気持ちのいい挨拶をしてくださった生徒の皆さんに、心より感謝申し上げます。
アスカムでいただいたお昼ご飯、ほんとうに美味しかったです! 温かくおもてなしいただき、ありがとうございました。
余談ですが、今回の私みたいに歩くのが心配な方には、電動自転車のレンタサイクルがおすすめだそうです。
余談の余談。答え合わせでは快調に響いていた岡村さんの拡声器。スタート時点のレクチャーでは音量が足りていなかったのは、電池を入れ忘れていたんですってよ!(ことの是非というか、評価につきましては、歴史とロマンの飛鳥クエストですから、後世に委ねたいと思います)
(現地レポート:筆者 林和重)

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